
投稿日:2023/6/20
更新日:2023/6/26
会社紹介資料に盛り込むべき内容が分からない、スカウトの返信率が低い…
そんな採用担当の悩みを解決すべく、2023年5月18日(木)にHERPとマルゴトが共催ウェビナー「自社の魅力をどう探してどう伝える?求職者をアトラクトする会社紹介資料・スカウト文面の作り方」を開催。
これまで多くのITベンチャーやスタートアップの採用を支援してきたHERPとマルゴトが、両社の知見を踏まえ、アトラクトに効く会社紹介資料やスカウト文面の作り方を解説しました。本記事ではウェビナーの内容を詳しく紹介します。
株式会社HERP
冨田 真吾
新卒で株式会社ビービットに入社。デジタルサービスのUXコンサルティングに従事したのち、SaaS型の分析クラウドのインサイドセールスチームの立ち上げ、プライシング戦略の立案などに従事。HERPに参画後はレベニューマネージャーとしてビジネス組織の立ち上げをしながら、100社以上の採用支援を担当。ビジネスチームの採用・組織づくりも担っている
マルゴト株式会社 まるごと人事事業部 ゼネラルマネージャー
河地 宗太郎
新卒でパーソルキャリアに入社。ヘルスケア領域のエージェントとして年間100名以上の採用支援に携わる。その後、Webマーケティングのスタートアップを経てマルゴトへ入社。
マルゴトでは一貫してRPO事業に関わり、カスタマーサクセス、プロジェクトリーダー、マネージャーを経てゼネラルマネージャーに昇格。現在はまるごと人事のセールスマーケ領域の統括を担当している
河地:アトラクトに関して採用担当者からよく聞くお悩みの一つとして、「自社のアトラクトポイントがよく分からない」というものが挙げられます。ほかにも、アトラクトポイントは分かっていても言語化がうまくできない、言語化はできているもののそれが求職者視点とマッチしないといった声も聞こえてきます。
そこで、スカウト文面や会社紹介資料にどのようにしてアトラクト材料を落とし込んでいくべきかをお伝えする前に、まずは前提となる「アトラクトの要素」を考えるための具体的な方法をご紹介します。
<アトラクトを考えるためのポイント>
アトラクトの要素を洗い出す
採用競合と比較した時に勝てるポイントを見定める
求職者の転職理由とマッチさせる
アトラクトする材料が足りない時にヒントを得る方法
河地:自社のアトラクトのポイントを把握する上でまずおすすめなのは、自社の魅力を「項目別」で洗い出す方法です。
例えば「労働環境」「人・組織・文化」「業務内容・スキル」「業界」「会社」「サービス/プロダクト」「職種別」といったように、あらかじめいくつかの項目を用意し、それぞれの項目ごとに魅力を考えていく。
すると、並列で要素を考えるよりも満遍なく魅力を挙げやすくなりますし、自社の足りないポイントも見えやすくなります。

河地:項目ごとに魅力を洗い出してみたら、次に「採用競合と比較したときに勝てる項目はどこなのか」を見定めましょう。具体的には三つの方法がおすすめです。
・求人媒体で自社求人と似た条件(年収・職種・勤務地など)で検索してみる
→同じターゲットを狙っている企業の求人が分かるので、募集内容を見てその企業の魅力を探る
・同一業界/規模の企業の募集をバイネームで調べてみる
→競合他社がどんな文面や条件で募集しているのかを知る
・求人媒体で自社を検索し、レコメンドされる求人を見てみる
→最近の媒体はレコメンド機能が備わっていることが多い。これを調べると、近い候補者が実際に見ている求人が分かる
こうしたリサーチを通じて、自分たちが今考えている自社の魅力が、競合他社と同じ土俵に立った際に求職者にとって魅力に映るのかどうかを考えてみてください。
河地:アトラクトを考える上でもう一つ大事なことは、「求職者の転職理由とアトラクトポイントをマッチさせる」こと。
転職理由は職種によっても傾向があり、例えばマーケッターの場合、「代理店ではなくインハウスに挑戦したい」「BtoBよりBtoCがやりたい」「より社会貢献性の高いプロダクトを担当したい」といったような考えを持つ求職者が実際に多くいます。
こうした職種ごとの特性を抑えて、「当社であればBtoCのマーケティングに挑戦することができます」といったようなことをピンポイントで訴求していくことが重要です。

職種ごとのよくある転職理由は人材紹介会社のデータなどから見えてくることも多いので、そうしたデータベースを持っている企業の記事や資料を調べてみたり、担当者にヒアリングしてみるのがおすすめですよ。
冨田:ここまでの内容で抑えておきたいのは、「転職者と魅力のマッチングこそが重要である」ことを意識すること。
自社の魅力を挙げていくフェーズでよくあるのが、「自社の中ではここは魅力だと思うけど、あの企業に比べたらうちは全然だな…」といったように、つい自社の「不足」に目がいってしまうことなんです。
しかしあらゆる商品が全ての人に刺さらないのと同じで、会社の魅力も大勢に刺さらないのは当然です。それよりもある特定の人、採用ターゲットとなる方にだけ刺さればそれでいいわけです。だからこそ、「どういう人であればここが最適な環境になるのか」を必死に考えることが、魅力付けの本質なのだと思います。
そういう意識が染み付いてくると、仮に自社に魅力を感じてもらえない候補者に出会ったときにも、あまり落ち込まずに済むようになりますよ。
河地:ピンポイントでもいいから、「この人だ」という人に刺さればいい。そういうふうに割り切って考えることが大切ですよね。
河地:ここまでアトラクトを考えるためのポイントを紹介してきましたが、とはいえ採用担当が1人で複合的に取り組むのは物理的に不可能だとも思います。そこで、アトラクトする材料が足りない時にヒントを得る方法をご紹介します。
・エージェントや媒体担当者に客観的なアドバイスをもらう
→求職者や企業のデータベースを所持しているため、「この職種の人はこういう魅力を求めている」といった求職者の傾向や、「競合他社は年収〇〇万円くらいで同職種の募集を出している」といった他社の条件面の情報など、定量的な情報が得やすいメリットがある
・入社者へのインタビューを実施
→選考を通じて自社のどんな点が魅力に映ったのかや、選考過程でどんな情報をもとに意思決定をしたのか、競合他社と比べてどうだったのかなど、定性的な情報を知ることができる
・VCなどに客観的なアドバイスをもらう
→市場の中で自社がどのような優位性を見出せるのかを、客観的視点で知ることができる。マーケットの中での勝ち筋は、転職シーンでも効果的な訴求になり得る
冨田:本来採用担当は求職者と接するシーンも多く、対外的な業務とも言えるはずです。しかし多くの企業で採用はコーポレートの中に位置づけられることが多く、対内的な状況に陥りやすい。さらに最近は面談や面接を現場メンバーが担当するケースも多く、どんどんと「御用聞き」的なポジションになってしまう、といったことも考えられます。
そうならないためにも採用担当者は、媒体やエージェントとの打ち合わせなどを通じて市場の感覚を自ら掴みにいったり、採用担当者同士の横のつながりをつくって情報交換をするといった意識を持つことが非常に大切だと思います。
私自身、過去に採用担当になって知ったことですが、求職者の動向は思った以上に変化が激しい。最近はリモートワークから出社回帰への流れが一部でありますが、そこから「リモートワークが継続できる企業に転職したい」というニーズが増えていたり、外資系IT企業のレイオフの話題をきっかけに、また市場の動きも変わってきています。
そうした情報をリアルタイムでキャッチすることができずに、半年前、1年前の感覚で採用を続けてしまうと、いずれ全く見向きもされなくなってしまうということも容易に起こり得ます。
河地:求職者の転職ハードルは年々下がってきているので、何かのきっかけがあると気軽に転職を考えてみるという人は増えましたよね。日々の業務と同時進行で一次情報を掴むことを意識していないと、気付いたら古い情報に踊らされているといったことはありそうです。
冨田:動向をリアルタイムで把握するためには、求人媒体が出しているtoC向けの広告をチェックすることもおすすめですよ。媒体は求職者の反応を見ながら、日々広告で使用するキーワードを調整しています。
例えば「年収アップ」「適正年収」といった訴求が目立つようなら、世の中の熱はそこに集まっているし、媒体にもそうした方々のデータが増えやすいということ。このあたりの感度を高めておくのも大事だと思いますね。
河地:ここからは、アトラクトの要素をどのようにスカウトに落とし込んでいくべきか、3つのポイントに分けてご紹介します。

・ポイント1:アトラクトポイントをタイトルへ組み込む
河地:まずはタイトルについて。昨今スカウトをはじめとしたプッシュ系のアプローチはかなり溢れていて、候補者は何通ものスカウトを受け取っています。そうした中でいかに自社のスカウトを読んでもらえるかが、タイトルにかかっているわけです。
ここで大切なのは、何よりも「クリックしてもらうこと」。必ずしも伝えたいことを入れればいいというわけではありません。
例えば、「フルリモート」という魅力だけをタイトルに書いてしまったら、それだけに釣られて入社してしまうのではないか…といったことを不安に思われる方もいるかもしれません。
しかし冷静になって考えてみると、求職者は一つの魅力だけで意思決定をすることはなく、最終的には複合的な要素で決断をします。それに、入口のところで興味を持ってもらえさえすれば、その後の面談や面接で自社の魅力を伝えたり、価値観のマッチングを行うことは十分に可能なのです。
タイトルの数十文字で伝えきろうとはせずに、求職者のインサイトに全振りすることで多くの母集団をつくる。それが結果として採用成果にもつながるはずです。
冨田:社内で議論を行っていると、「年収や働きやすさばかりを打ち出すのはどうなんだろう」といった話になりやすいとは思いますが、やはり年収やリモートワークといった要素は打ち出した方がいいとは思います。
フルリモートで働きたい人の場合、「フルリモートの記載があるスカウトしかクリックしない」というケースも少なくありませんからね。
・ポイント2:アトラクトポイントをカスタマイズへ組み込む
河地:次に、「カスタマイズへ組み込む」についてお話をできればと思います。
これは、DMのようなばらまき型で送るスカウトではなく、「あなたのこういった経歴に魅力を感じてスカウトをお送りしました」といったような、候補者のプロフィールを踏まえて文面をカスタマイズして送るスカウトのことを指しています。
この時、候補者の登録情報などから伺える転職理由に合わせてアトラクトポイントを組み込んでいきましょう。具体的には、候補者に刺さる魅力ポイントと合わせて、キャリアアップにつながる点まで記載するのがおすすめです。
ただし母集団の数によっては、カスタム文面をブラッシュアップすることに工数対効果が見合わないケースもあると思います。配信対象となる人数が多い場合は、この施策は見送るのも一つの方法と言えるでしょう。
・ポイント3:アトラクトポイントをテンプレートに落とし込む
河地:三つ目は、「アトラクトポイントをテンプレートへ組み込んでいく」です。各企業である程度スカウトの文面は型化されていると思いますので、その中にアトラクトポイントを組み込んでいきましょう。
ここで大切なのは、文章をあまり長くし過ぎないこと。文量が大体2000文字を超えてくると情報量が多すぎて、読まれづらくなる可能性が上がります。媒体によっては500文字程度を推奨しているところもあるほどです。いかにコンパクトに、いかに文章の前半に魅力を組み込めるかが重要です。
冨田:ポイントは、会社説明よりも先に「なぜあなたにスカウトをしたのか」を記載することだと思います。「あなたのプロフィールをこういうふうに解釈していて、当社ではこういう課題解決ができる人を探している/こういう魅力があるのでご連絡しました」といった内容を、職種にもよりますが最初の50文字~数百文字程度で記載できるといいですね。
もちろんエンジニア職の場合などは、開発環境やメンバー構成によって活躍できるかどうかが大きく変わってくるので、そのあたりを丁寧に記載する必要があります。そうすると多少文量が長くなるのは仕方ないとは思います。一方で営業職の場合などは、傾向として最初の一文の情報だけで判断されるといったケースも少なくありません。
職種ごとの特性や志向性なども踏まえつつ、うまくカスタムできるといいですね。
河地:それでは最後に、アトラクト要素を会社資料資料に落とし込むポイントを解説します。なお、ここでの会社資料は、「ピッチ資料」を指しています。
なぜピッチ資料かというと、視覚的に伝えられるから。会社の魅力を文字だけで伝えようとするとどうしても文章量がかさんでしまい、伝わりづらくなりがちです。1スライドずつ分かりやすくまとめられているだけで、求職者視点で理解しやすいことは間違いありません。
ピッチ資料を作る上では、市況感や戦略などを踏まえたビジネスモデルや、働いている人にフォーカスした内容はぜひ抑えていただきたい項目です。

以下は私たちがご支援していた企業様のピッチ資料の項目をまとめた資料です。採用対象者に合わせて要素や内容を少しずつ変えたり、社内コミュニケーションの雰囲気をまとめたりとかなりカスタムされているので、ぜひ参考にしてみてください。

冨田:確かに、情報量の多い近年の転職市場において、視覚的に情報を取得できるピッチ資料のメリットは大きそうですよね。
ここでの僕からのアドバイスは、「いきなり凝ったものを作ろうとしない」こと。仮にビジネスモデルの図解ページを作るとしたら、始めからボリュームのある大作を作ろうとせず、まずはチャートだけ図解したものだけを作って説明の冒頭にだけ活用してみるだとか、そのくらいからチャレンジしていくのがおすすめです。
というのも、私自身会社説明を何度か行う中で、改善点やもっといい見せ方が思い浮かんできたり、候補者の特徴に合わせてカスタムしたくなったりと、頻繁に内容を変えることが多いんですよ。そう思うと可変性がすごく大切で。はじめは「実験しやすい環境を作ってみる」くらいの感覚で取り組むことが大事だと思いますね。
河地:まさにそうですね。最近はピッチ資料を採用に活用する企業はもちろん、ピッチ資料の作成を専門に担う企業なども少しずつ登場し始めています。市場のリサーチも重ねつつ、いろいろなかたちでチャレンジしていただきたいですね。

株式会社UPSIDER
応募数10倍&年間50名採用。急拡大組織の成長痛に立ち向かうUPSIDERのHERP活用事例

キャディ株式会社
「組織拡大期でも採用基準は下げない」HERP Hireへの切替導入で“こだわり採用”を叶えたキャディの事例

株式会社Kyash
タイムラインでのやり取りの積み重ねを候補者のアトラクトに活用!HERP Hireが支える株式会社Kyashのスクラム採用

株式会社iCARE
「1年50名採用目標」を半年で達成。株式会社iCAREが既存カルチャーを生かしてスクラム採用体制を確立できた理由

弥生株式会社
ATSの乗り換えで分析の土台ができ、最適な採用活動ができるようになった弥生の導入事例

BASE株式会社
エンジニアはエンジニアの眼で見て採る!採用活動をプロダクトとして捉えるBASEの「スクラム採用」とは

ルームクリップ株式会社
全職種でワークサンプルを実施!候補者目線を考え尽くしたRoomClipの採用プロセスとは
デジタル人材採用を加速する採用管理システム HERP Hire

求人媒体からの応募情報の自動取り込み、Slack/Chatwork連携による現場メンバーへのスピーディな情報共有により、現場メンバーが積極的に採用に参画できる「スクラム採用」の実現をサポート。
デジタル人材採用を加速するタレントプールシステム HERP Nurture
複数の求人媒体からの応募情報の自動取り込み、SlackやChatworkとの連携による現場メンバーへのスピーディな情報共有。
一連の採用プロセスをAIが支援し、候補者一人ひとりと向き合う採用へ

書類選考・面接・評価など、一連の採用プロセスをAIが支援。
候補者との対話や意思決定により時間をかけられるようにします。