
投稿日:2026/3/16
更新日:2026/2/6
HERPユーザーコミュニティが開催するHR勉強会。株式会社カエカ 取締役でありスピーチトレーナーの小倉 琳氏にご登壇いただき、明日から実践できる「来て欲しい人材口説く話し方」の極意を伺いました。
売り手市場が続く採用シーンにおいて、面談・面接は「企業が求職者を評価する場」であると同時に、「求職者に選ばれるためのアピールの場」でもあります。しかし、面接官の「話し方」や「魅力の伝え方」に課題を感じている企業も多いのではないでしょうか。
株式会社カエカ 取締役 / スピーチトレーナー
小倉 琳 氏
慶應義塾大学総合政策学部卒。在学中、起業家のストーリーテリングに関する研究を行い「優秀卒業プロジェクト」に選出される。2020年に株式会社カエカへ参画。スピーチ・プレゼンテーション動画を延べ1500件以上視聴/分析し、経営者・政治家・中高生に向けたトレーニングを担当する他、スピーチトレーナーの育成やトレーニングカリキュラムの開発に関わる。また、プロダクトマネージャーとして、話し方分析「kaeka score」や課題提出システム「kaeka portal」の開発を主導。
本イベントでは、小倉氏が用意した4つのテーマから、参加者のリアルタイム投票によって詳しく解説するトピックを決定しました。
面接の前に意識すべき話し方の基本
自社の魅力を言語化するコンテンツ戦略
わかりやすさと熱を伝えるデリバリー
今回は投票数の多かった上記3つのテーマについて、濃密な講義が行われました。そのエッセンスをレポートします。
まずは基本の「キ」として、以下の3つの原則が紹介されました。
面接が終わった後、候補者に「どんな印象を持って帰ってほしいか」を明確にしていますか?
「評価する」ことばかりに気を取られがちですが、候補者に自社の魅力をどう届け、どのようなネクストアクション(次の選考に進む、入社意欲を高める等)に繋げたいかを設計することが重要です。
相手が何を期待しているのか、どのようなコミュニケーションを好むのかを見極めます。
例えば「ソーシャルスタイル理論」などを活用し、意見を言うのが好きなタイプ(エクスプレッシブ等)には質問を多めに、話を聞くのが好きなタイプ(アナリティカル等)にはガイドラインを示しながら話すなど、相手に合わせたチューニングが必要です。
特に意識したいのが「一文の長さ」です。
「〜で、〜なので、〜ですが…」とダラダラ繋げて話すと、結局何が言いたいのかが伝わりません。「一文は50文字以内(息継ぎ1回分)に収める」ことを意識しましょう。短く区切ることで、論理が明確になり、早口や口癖(フィラー)の防止にも繋がります。
続いて、多くの参加者が関心を寄せた「自社の魅力の言語化」についてです。説得力のある話をするためには、「ファクト(Fact)」と「ストーリー(Story)」の2つを組み合わせることが重要だと小倉氏は語ります。
要素 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
Fact(事実) | 数値、データ、制度、市場成長率など | 誰が話しても変わらない客観的な情報 |
Story(物語) | 実体験、五感で感じたこと、価値観、ビジョン | その人しか語れない主観的な熱量のある情報 |
例えば、「社会課題の解決」に燃える候補者にはビジョンや創業ストーリーを厚めに、「キャリア形成」を重視する候補者には成長環境のファクトや具体的な昇進例を伝えるなど、相手のモチベーションリソース(社会軸・事業軸・組織軸・キャリア軸)に合わせて、FactとStoryのバランスを調整します。
また、あれもこれもと詰め込むのではなく、最終的に伝えたい「コアメッセージ(一言で言うと何か)」を絞り込むことも重要です。
最後は、声の出し方や抑揚などの「デリバリー(伝達技術)」について。
「抑揚をつけてください」と言われても難しいものですが、小倉氏は抑揚を以下の4要素に分解して解説しました。
声の大小
間の確保(話と話の間のタイムラグ)
スピード
声の高低
最も簡単なテクニックは、「自分が一番伝えたい単語や数字の前で、少しスピードを落としてゆっくり話す」ことです。これだけで、聞き手の耳に重要な情報が自然と残るようになります。
面接官のプロフェッショナル感を損なう「フィラー(えー、あー等の無意味な言葉)」。これを減らすには以下の2つが効果的です。
一文を短く切る: 考えながらダラダラ話すとフィラーが出やすい。
「間」を恐れない: 文の終わりにしっかりと「間」を取る。
小倉氏いわく、「2分間フィラーなしで話す練習」など、筋トレのように意識的なトレーニングを繰り返すことで改善できるとのことでした。
後半は、HERPユーザーコミュニティのモデレーター伊勢とのトークセッション形式で、参加者からの質問や深掘りが行われました。
Q. 会話を通じて相手のタイプ(ソーシャルスタイル)を見抜くコツはありますか?
私は「オープンクエスチョン(自由に答える質問)」と「クローズドクエスチョン(Yes/Noや選択肢で答える質問)」への反応を見ています。
自由に話すのが楽しそうな方は「エクスプレッシブ(直感型)」寄り、逆にクローズドな質問のほうがシャープに答えられる方は「アナリティカル(分析型)」寄りかな、といった具合に、最初の2〜3問の反応と第一印象を掛け合わせて仮説を立てています。
Q. 面接官によって話せる「ストーリー」が違う場合、どう管理すればいいですか?
社内で「採用合宿」などを行い、「この人はこのテーマ(原体験やビジョン)について熱く語れる」という情報を棚卸しして、Notionなどにストックしておくのがおすすめです。
そうすることで、人事は「この候補者には、あの熱いストーリーを語れる〇〇さんをアサインしよう」といった戦略的な面接官配置ができるようになります。
「話す力は才能ではなく、技術と戦略で磨ける」という小倉氏の言葉が印象的な1時間でした。
単に情報を伝えるだけでなく、相手に合わせて「Fact」と「Story」を使い分け、適切な「デリバリー」で届ける。これらを意識することで、面接の質、ひいては採用の成果が大きく変わるはずです。
HERPユーザーコミュニティでは、今後もこうした「明日から使える実践知」を学べる勉強会を定期的に開催していきます。採用活動をより良くしていきたい人事・採用担当者の皆様のご参加を、心よりお待ちしております!

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