
投稿日:2025/8/29
更新日:2025/8/28
株式会社HERPが提供する採用管理システム『HERP Hire』では、2025年3月に採用データの可視化機能「採用活動レポート(リニューアル版)」の提供を開始。この新機能を最大限に活用いただくため、2025年5月14日と6月26日の2回にわたり、「レポート活用セミナー」を開催しました。
本記事では、6月に開催された「マスター編」の内容をお届けします。イベント前半では機能の概要を改めてご紹介し、後半ではゲストスピーカーとして株式会社カウンターワークスの北郷様をお迎えし、実際の活用事例を深く掘り下げました。
HERP Hire カスタマーサクセス 西村 萌
新卒で食品商社へ入社。その後、1年間アメリカへの社会人留学を経てIT業界にキャリアチェンジ。製造業向け業務改善システム開発の提案/プロジェクト管理/導入支援に従事。オフィスファシリティ関連のシステムを提供するSaaS企業でのカスタマーサクセス職を経てHERPへ参画
カウンターワークス
People Development室 室⻑ 北郷 裕樹
新卒でインターネット広告代理店のセプテーニに入社。営業職として大手企業を中心としたさまざまな業種のデジタルプロモーションのディレクションに従事。2016年にカウンターワークスに入社。社員数名の第二創業期あたりに入社し、主にビジネスサイドを担当。社員数20人超えあたりでHR部門を立ち上げ、現在は採用全般と組織開発が主な担当領域
西村:採用活動においてデータの重要性が高まる中、現在『HERP Hire』では、従来の表形式レポートをアップデートし、操作性とビジュアライズ性に優れ、可視化できる数値を増やした「採用活動レポート(リニューアル版)」として提供しています。
この機能はデータ分析に特化したBIツール『Metabase』をベースに構築されており、網羅的に活用できるようこだわって開発しました。今後もユーザー様の声をもとにアップデートを重ねていく予定です。
採用活動レポート(リニューアル版)には、『HERP Hire』画面上部のタブメニュー「レポート」>「採用活動レポート リニューアル版」より、アシスタント権限以上の方のみアクセスしていただけます。
西村:採用活動レポートは、大きくレポート画面と集計用データの2つに分かれており、画面左側に全体のメニューが表示されます。
レポートには「基本レポート」「詳細レポート」の2種類があり、合計10ページのダッシュボードを確認することができます。集計用データでは『HERP Hire』上の8種類のデータを任意のフィルターで絞り込んで抽出可能です。
西村:後半では株式会社カウンターワークスの北郷さんに、採用活動レポートの活用事例を具体的にお伺いしていきたいと思います。まずは御社の採用状況や、採用活動として取り組まれている内容を教えていただけますか。
北郷:当社は現在50〜100人規模のフェーズですが、取り組みとしては、年間で20〜30人程度の採用を目標に、ビジネスサイドとエンジニアの採用を進めています。これまで中途採用がメインだったところを、ここ数年で新卒採用も強化している状況です。
具体的な採用チャネルとしては、主にエージェントさんからのご紹介、スカウトやダイレクトリクルーティング、そしてリファラルの促進という3本の柱で日々の採用活動に励んでいます。
西村:こうした採用状況と採用活動の中で、採用戦略がキーになってくるかと思いますが、御社における戦略の立て方について、People Development室でどのようなことをされているのでしょうか。
北郷:まず、私たちの現状の組織体制としては事業部制を採用しています。事業やプロダクトに紐づく組織を組成している背景があり、主にCXOや事業部長と連携しながら事業目標を達成するための人事面でのプランを立てます。所謂HRBPのような動きで戦略を立てるやり方をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
事業計画を達成する事業面での戦略をキャッチアップし、採用や育成を通して人事面での目標と達成するための戦略を決定していきます。
具体的に採用面ではポジションを軸にターゲットの検討からチャネル選定に落とし込み、定期的に数字進捗を見ながら見直していくという比較的一般的なサイクルで日々の採用活動を回している状況です。
西村:各事業部と連携されながら採用戦略を立てているとのことですが、実際に採用活動レポートをどのように戦略に組み込んでいらっしゃるのでしょうか。
北郷:応募進捗レポートと活動実績レポートの2つを使い分けながら活用しています。
まず、応募進捗レポートは目標設定をする際の参考材料として活用していて、『HERP Hire』上に蓄積された過去の実績を、いろいろな角度から分析した上で目標設定に落とし込んでいます。
とはいえこのレポートだけで完結させるわけではなく、自前のスプレッドシートでポジション毎やチャネル毎ごとの過去の実績を見ていき、細かいKPIを1つずつ設定しています。その数値の元は全て応募進捗レポートから引っ張ってきています。
西村:なるほど。採用活動実績レポートの方はいかがでしょうか。
北郷:応募進捗レポートが四半期や月次で目標設計する際に使うのに対し、活動実績レポートは定常的な予実の進捗を追いかけたり、日々の選考の進捗を見るために使っています。
予実管理では見るべき項目を予め決めた上で、週に1度社内で定例会を設け議論しています。日々の進捗確認では、施策の効果や面談の結果などを気になったタイミングでチェックするというようなイメージです。レポートを見る際は、特に次の3点を意識しています。
<意識しているポイント>
・すべてのレポート機能をフル活用せず、重要だと思う点を地道に見続けること
・ポジション毎に、母集団形成が課題か、その後の歩留まりが課題かで注力点を分けること
・パイプライン(候補者毎)に関するアジェンダは会議体や報告の場を分けること
1つ目は、レポートで見られる項目数が多いため、全ての数字を把握しようとすると扱いきれない側面があります。そのため重要だと思う点を事前に考えて特定し、そこに絞って地道に見続けることを大事にしています。
2つ目は、ポジションごとに大きく「母集団形成」、つまり入り口に課題がありそうか、あるいはエントリーしてから内定承諾に至るまでの「歩留まり」に課題がありそうか、という点です。職種やポジションごとに傾向が変わるところなので、この2つの課題を切り分けて考えるようにするというのがポイントです。
3つ目は、レポートなどで数字から課題を特定して施策に落とし込んでいく場と、特定の候補者様の状況把握やネクストアクションを決める場を明確に分けるようにしています。これをまとめようとすると議論が混乱しがちなので、会議毎で話すべきアジェンダは意識して運用しています。
活動実績レポートでは、期間と職種で絞り、とにかくチャネル毎の選考の変化を見るという、シンプルな使い方を徹底しています。採用に関わるメンバー全員が共通認識を持ってここを徹底的に見続けることを意識しながら、日々のレポーティングに活用させていただいています。
北郷:次に、個人的によく使っているレポート機能についても2つご紹介できればと思います。
1つ目は、活動実績レポートの「ステップごとの滞留リードタイム」です。これを定期的にチェックし、書類選考における想定外の滞留がないかを確認しています。滞留はエージェントや候補者様へのアトラクトに大きく影響するため、ポジション毎の選考基準のすり合わせ不足や、オペレーションチームの対応遅延が起きていないか、目を配っています。
北郷:2点目は、「メンバーレポート」で、特にコンタクト数を見ています。私たちはスクラム採用として現場マネージャーや部門長が選考に参加する機会が多いため、このコンタクト数を通じて現場リソースの負荷ケアを行うとともに、全社で採用を進める旗振り役として、採用協力度の高いメンバーを称賛するための意味合いでも見るようにしています。
西村:ありがとうございます。戦略に基づいた数値分析の結果、アクションを変えた方がいいタイミングもあると思うのですが、改善や戦略の練り直しを検討する際に特に注視する数値や観点はありますか?
北郷:基本は予実を重視します。先ほども少しお伝えしましたが、まずはレポートの実績値から「母集団」と「歩留まり」のどちらに課題があるかを見極めます。
この時、母集団側に課題がある場合は、エージェントや媒体担当者とミーティングを重ね、どこにギャップがあるかを探ります。例えばエージェントのエントリーが伸びていない場合、そもそも推薦に至っていないのか、あるいは意向が取れていないのかなど、具体を掘り下げると課題が異なるため、一次情報を正しく把握する事を意識しています。
スカウトの場合も、レポートで大局的な数字を見てから、媒体の管理画面で詳細な課題を見つけ、日々の改善アクションに繋げています。
一方、歩留まり側に課題がある場合、こちらは変数が多いため、まずは採用活動レポートで冷静に数字を確認し、特にボトルネックとなっている部分を特定します。そこから選考担当者と評価結果などをすり合わせ、フィードバックを通じながら改善プランを立て、1つ1つの課題をつぶしていくための具体的なアクションへと繋げています。
とにかく見れる項目がたくさんあるので、数字に振り回されないように、ポイントだけ絞って、そこを徹底的に見続けること。そして、それを無理のないサイクルで回すこと。私たちは「週間のリズムを絶対に崩さない」というテーマをチームで掲げているのですが、そこで常に動き続けるようなサイクルを大事にプランを立てています。
西村:レポートをご活用いただくことによって、採用活動における変化はありましたか?
北郷:レポート機能は数字を見るツールではあるものの、定量的な情報だけでなく定性的な情報や直感的に拾える情報が増え、仮説立ての角度や見方が拡がったと感じています。普段はあえて主要KPIだけに注目していますが、リードタイムやメンバーレポートなど、気になった時に確認できる項目が非常に多いので、変化を把握しやすくなりました。
例えばメンバー別のレポートを見る中で「コンタクト設定までの日程が徐々に伸びてる」とか、「通過率の変化は評価基準が緩くなってしまっていないだろうか」という疑問が数字で見えてくることがあります。そうしたキッカケを拾って、選考官とすり合わせを行うといった活用ができています。
西村:データや数字というとやはり定量的なイメージが強い中で、定性的・直感的に見れるようになったというのは私たちにとっても新しい気付きでした。最後に、北郷さんから見た運用におけるコツやポイントを教えていただけますか。
北郷:繰り返しにはなりますが、自分たちの課題に合わせて見るべきポイントを事前に定め、細かく見続けることですね。あれもこれもと見ると大変なので、意識的に焦点を絞ることが重要だと思います。気になったことが出てきたらレポート機能を活用すれば大抵の数字は見つかるので、。普段は見る項目を絞ることで数値を見て変化を捉えるという行為が形骸化せずに済みます。
また、ファネルで数字を追うことを怠らずにやり続けるということ。そして、数字に関する議論とパイプラインに関する議論の場を分けて活用することも重要です。これらを踏まえて、結局は「当たり前のことを当たり前にやり続けること」が最も大切だと考えながら活用させていただいています。
西村:気になった時に見たい数字が見に行ける、と表現していただけたのは、レポート機能の狙いでもあったのでありがたいです。本日はご登壇ありがとうございました。

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