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イベントレポート


コミュニティイベントレポート「エンジニア採用ブートキャンプ Vol.2」〜カジュアル面談編〜

投稿日:2022/9/2

更新日:2023/7/4

コミュニティイベントレポート「エンジニア採用ブートキャンプ Vol.2」〜カジュアル面談編〜

エンジニア採用ブートキャンプ概要

エンジニア採用は年々売り手市場化が加速し、採用難易度が上がってきていることは紛れもない事実です。

今回は、「エンジニア採用ブートキャンプ Vol.2」と題し、Meety 代表取締役の中村さん(以下、中村)と、Singular Perturbations 取締役 CTO の西谷さん(以下、西谷)をお招きし、人事と現場目線からカジュアル面談の極意や関係性構築Tipsをテーマにお話を伺いました。

講師・モデレーター紹介

ゲスト
中村 拓哉
株式会社Meety 代表取締役

2011年Speeeに入社。WebマーケティングのコンサルティングやDSPトレーディング事業の立ち上げをしながら、採用活動を兼務。人事部へ異動後、2年間で100名以上の採用を実施。2017年1月にSpeeeから投資しXR関連スタートアップVRizeのCOO事業推進責任者として事業のPMFの探索・組織作りを経験。2019年5月に株式会社Meetyを創業し、2020年10月にカジュアル面談プラットフォーム『Meety』をローンチ。

西谷 圭介
株式会社Singular Perturbations 取締役CTO

SIer で金融系基幹システムの開発に従事した後、クラウドサービスの開発ならびに新規事業立ち上げを経て2014年にAWSジャパンへ。数多くの国内企業のクラウドシステム設計支援、日本におけるサーバーレス市場の創出と普及に尽力しつつ、お客様のモダナイゼーション支援を行うためのプロトタイプ開発を行う部門の立ち上げと推進に従事。2021 年 6 月より犯罪予測とそのソリューションを提供するスタートアップである株式会社Singular Perturbations の取締役CTO。

また、当日のモデレーターはコミュニティ運営メンバーでもある、株式会社ユーザベース西和田さん(以下、西和田)にご担当頂き、人事目線での感想など交えて進行して頂きました。

モデレーター
西和田 亜由美
株式会社ユーザベース CEO strategy&design team

大学卒業後、新卒で航空会社でのキャビンアテンダント・ベンチャー企業を経て、2022年4月にユーザーベースに入社。これまでにDevHRマネージャーとして、エンジニア採用・組織開発・テックブランディングを担当した経験を活かし、現在は、CEO strategy&design teamでNewsPicks SaaS事業のDevRelを担当。

エンジニアのカジュアル面談の極意

西和田:本日は、エンジニアのカジュアル面談において、最高の候補者体験とはどういったものかをお二人に伺いたいと思います。

中村:そもそも、今日参加して頂いている人事の皆さんがカジュアル面談のゴールをどこにおいているのかは気になりますね。

西和田:カジュアル面談のゴールを明確に言語化できていない人事の方も意外と多いと思うので、今日はそこから整理したいと思います!

中村:カジュアル面談って、採用のプロセス上どういう武器かというと「一番ハードルの低い受け皿」みたいなものだと思っています。自社にちょっとでも興味がある人に対して、求人でオープンにしていてもなかなか接点が取れない方に向けて、一歩踏み込んでもらうための受け皿となるような使い方だと思っています。

そう考えると、候補者がまだ興味をもっていない会社だった場合、仮にMeety に1,000個のカジュアル面談を掲載しても、たぶん応募はあまりこないですよね。その為、まずは会社を認知してもらえるように、自社に興味をもってくれている方を増やす取り組みをしつつ、並行して、既に興味を持って下さっている方とのカジュアル面談もセットしていかないと、成果はでないですよね。

これを前提としてコミュニケーションをとっていく際、自社の魅力をキャッチフレーズくらいまで落とし込んで言語化できていると良いですよね。人事以外の方もカジュアル面談に参加すると思うので、それぞれのターゲットにあった会社の魅力を説明するときに、一貫した訴求軸が必要になると思っています。

西和田:ありがとうございます。一貫した訴求をしていく為には、自社が訴求できる独自のメッセージや他社との差別化になるような自社のベネフィットの整理が必要ですが、これは当たり前のようで結構見落としがちですよね。だからこそ、まずはその認識を社内で揃えておくことが成功のポイントになると思います。

 この視点で考えると、採用以外に、広報の部分も同時に強化することが必要になりそうでしょうか?

中村:そうですね。受け皿(カジュアル面談)だけ作ってもなかなかターゲットにリーチができなかったり、そもそも知らない会社だと面談までの一歩に踏み込んでもらえないので、広報は絶対にやらなければいけないですよね。こういった前提を落とさずにやることが、まずは大事ですね。

西和田:ありがとうございます。まずはお話頂いたような前提を踏みましょうというのはあると思いますが、加えて、他にもなにかカジュアル面談前の段階でできることってあるのでしょうか。例えば、エントランスブック等の情報を事前に渡しておくことで、当日質の高いカジュアル面談の場となるといった方法も大事だと思うのですが、いかがでしょうか?

中村:候補者の方って事前にお渡しした情報も、意外としっかり読んでくれますよね。 事前の情報共有によって、カジュアル面談の生産性が1.5倍くらい上がりそうですよね。

西和田:note等のオウンドメディアやテックブログ、社内メンバーのインタビュー等を事前にお渡しすることはすぐにできる取り組みですよね。ちなみに西谷さんは、エンジニア目線で「事前にここの情報が分かっていると候補者として面談を受けやすい」ということはありますか?

西谷:人にも依ると思いますが、カジュアル面談に参加する側としては、会社の資料とかがガツガツ送られてくると逆に引いちゃう場合もあると思うんですよね。
本当に転職活動をしている中で、興味のある会社とのカジュアル面談であれば、安心感もあると思います。しかし、本当にもっとカジュアルなスタンスの場合は、事前に資料がたくさん送られてくると「正直、そこまでまだ転職を考えていたわけではないのにな」という気持ちも少し出てしまうかなと思います。

浅めと深めのカジュアル面談

西谷:カジュアル面談って二段階くらいあると思っていて、採用を見据えたものとそのもう一歩二歩手前のカジュアル面談の二つあると思っています。採用を見据えたカジュアル面談だと、会社の情報をお渡しするのはアリかなと思うんですが、もっと手前のカジュアル面談(将来的な採用に向けたカジュアル面談)であれば、資料を渡しすぎてしまうと、割と引いちゃう人も多いのかなとは思いますね。

西和田:なるほど!カジュアル面談にも種類があって、しっかり転職(会社側からすると採用)を見据えた深めのものと、もっと手前の段階の浅めのものがあるということですよね。この辺りの話は、これから中村さんにお話頂く2つ目の極意に繋がりますか?

中村:ありがとうございます。本当にいま説明してもらったとおりで、Meety で掲載したカジュアル面談を「深め」と「浅め」で分類しています。「深め」が、会社やチームの紹介や仕事内容、キャリアの紹介で、「浅め」が技術のトレンドとかノウハウの共有で、同職種同士の交流のようなイメージなので、趣味の話等も含まれていて、会社には直接関係のない話ですね。

中村:Meety でカジュアル面談をやっていて思うのは、意外と関係のない話題から採用ができているということですね。そもそもエンジニアが自らカジュアル面談を申し込むことて、昨今のエンジニアの求人倍率を鑑みるに相当なことかなと思っていて。なんとなく転職サービスに登録しておくだけで、月に20〜30件くらいのスカウトがくるのが当たり前という世界線があるくらいなので、会社探しにはあまり困ってないんよね。その為、エンジニアが「自らカジュアル面談を申し込む」状況は限られていると思っています。

例えば、いまサーバーサイドエンジニアだけど、プロダクトマネージャーになりたいというようなジョブチェンジのパターンです。プロフィールにはプロダクトマネージャーの経歴は書いていないので、希望しているスカウトはこないですよね。またジョブチェンジ以外だと、どうしても聞きたいことがある場合や、ブログの内容や扱っている技術について面白そうと興味をもったときに、自分からアクションを起こしやすいと思います。

その為、Meety で「浅め」のコンテンツをうまく使うとエンジニアに対してもいいフックになるんですよね。興味をもっているけど、求人への申込みはまだかなと思っている人に対しては「浅め」のコンテンツでご自身の趣味等を出すのはありだと思います。

西和田:たしかに、Meetyであれば 「浅め」と「深め」の2つの出し分けはしやすそうですね。まずは「浅め」のカジュアル面談をして、次の機会に「深め」の面談を行うというステップもありでしょうか?

中村:ありだと思いますね。むしろそこの設計をしていないと、ただの雑談で終わってしまうので、「深め」の設計を固めておくことで「浅め」の方もよりダイブ(チャレンジ)できるので良いですよね。

西和田:ありがとうございます。カジュアル面談と一言でいっても、深めのものと浅めのもの、色んな使い方があるので、両方の使い分けを意識した全体設計を再度見直すこともいいかもしれませんね。西谷さんも、カジュアル面談を使い分けていらっしゃいますか?

西谷:僕は正直そこまできっちりと設計はしていないですね。今の話でいうと、僕の場合は「浅め」のものしか募集をかけていないです。もともと、Meety ができるまえから、Twitter 上でカジュアルに1on1 をするっていうのをやっていたんですよ。

自分がエンジニア寄りなので、エンジニアリングに関わる話題のほうが多いんですが、自己紹介とかをしているときに自然に出てくる会社の話に興味を持ってくれる人に対しては後日もう一回面談をセットするというのがほとんどですかね。なので、入り口としては「浅め」のものしかセットしていないです。

西和田:なるほど。「浅め」のカジュアル面談をおこなったあとに、後日もう一度話す機会を頂く際にはどういったお声がけをするんですか?

西谷:2回目をセットするときは、1回目で割と盛り上がるケースが多いので、もし会社に興味がある場合はもう1回話しませんか?とその場でお声がけしますね。今の会社であれば、Meety だけでカジュアル面談をセットしているんですが、1人に対してだいたい3回くらい面談をしていますね。

入社してくれた方も、転職しなかった方も含め、会社からオファーを出した人は元々転職意欲がなかった人ばかりだったんですよね。なので、1回目は本当に「浅め」の技術寄りの話などでしたね。そこで、今何をやっているのかを聞く中で、ポジションの適性が合いそうな方に会社の悩みを伝えたり、相手から今の仕事内容に悩んでいる話がでてきたりした場合、次以降に繋げる動きをしていました。

西和田:特に人事の方だと、1回カジュアル面談でお話する機会を頂いた後は「次は、いかに選考プロセスに乗って頂くか」という思考になりやすいですが、そういうことではないんですね。

西谷:1回目のカジュアル面談が終わったあとに、選考プロセスに乗せるかどうかはあまり意識していないですね。

西和田:カジュアル面談の次は選考という一辺倒なフローではなく、候補者の方の状況や悩みの具合を見ながら、もう1回カジュアル面談をするのか、選考に進んでもらうのかを決めるということですね

西谷:そうですね。今の会社って、ブランド力もないし、認知もされていないので、会社に興味があって来てくれる人ってほとんどいないんですよ。なので、事業の内容とか、エンジニアリングの課題感等を話して、話が盛り上がった場合に初めて次を意識しますね。

西和田:すごく学びになりますね。「エンジニアリングの課題感」をお話されるとのことですが「こちらの悩みをお話する」ことは結構意識されていらっしゃるんですか?

西谷:そうですね、プロダクト開発で困っていることや、人が足りていない等を相手に聞くと、経験がある人であれば「自分ならこうやりますね」と話してくれますね。あとは、相手が今の会社に勤めて何年かにもよると思うんですが「ぶっちゃけ今の仕事楽しいんですか?」みたいな話は結構していて、そこで相手の悩みとこちらの悩みがある程度マッチしたら、割と採用を意識した会話に切り替える感じですかね。

西和田:カジュアル面談の場で、お互いが悩みを話せる状況までもっていけるというのはすごく本質的ですよね。つい事業内容やプロダクトのことを一生懸命話して、自社のアピールになってしまうパターンも多いと思います。候補者の方の悩みを引き出して、自分たちの悩みも伝えることは重要だなと思いました。

カジュアル面談は誰が対応すべきか

西和田:ちなみに、「エンジニアのカジュアル面談は誰が対応すればいいのか」については、中村さんと西谷さんはどうお考えですか?私個人としては、人事よりもエンジニアのほうが良いと思っていますが、どうでしょうか。

中村:僕もエンジニアでないと厳しいと思っています。エンジニアの悩みを話したり聞いたりするのってコミュニケーションとして結構高度だと思っていて。解像度高く悩みを候補者に話せるのって事業部に所属してるだけだと難しくて、本当にその事業部のエンジニアでないとリアルな悩みって出づらいと思っています。

人事が悩みを話すと「人が足りていないんです!」ってなっちゃうんですが、人を採用するのってあくまで手段なので、課題の粒度でコミュニケーションが取れないと思うような採用にならないんですよね。

西和田:ありがとうございます。まさにエンジニアがカジュアル面談で現場のリアルな課題を話すことが候補者体験として良いですよね。

中村:あとは3つ目に書いた、社内を「トップダウン」と「ボトムアップ」で巻き込んでっていうのもすごく重要だと思っています。

トップダウンの1つとして、評価システムの中に採用をいれるのはとても有効だと思っています。そこがないと、エンジニア側から「コード書くのが仕事なのに、なんでカジュアル面談をやっているんだろう」みたいな疑問があがってきやすくなるんですよね。評価に入れることで自分の仕事になるので、評価システムに採用をいれるのはいい施策だと思いますね。

西和田:それは凄く大事ですよね。よくある現場エンジニアと人事のどちらが対応するのかといった工数問題や、課題を解決するための採用のはずなのに、その採用活動の時間を取れないという鶏と卵問題など実際ある話だと思います。そういった中で、採用を評価システムに入れるということはポイントになりそうですね。

中村:ですね。「その社員のキャリアのため」くらいの大義名分が作れると本当に強くて。

例えば、「◯◯さんの市場での認知を広めるためにも、このイベント登壇してくれませんか?」と依頼できるかが大事で。自社の採用のためにイベントに出てくださいではなく、社員のメリットが第一で、その結果会社としてもメリットを享受できる、みたいな構図を作れると、積極的に関わり安くなりますよね。もちろん、そう簡単ではないですが(笑)

西谷:あと、エンジニアがカジュアル面談を担当する場合、カジュアル面談というものは打率は低いものなので、それを大前提にしたほうがいいとは思いますね。一人二人、三人やったところで採用に繋がるわけではないので。

また、エンジニアが面談を担当する際に、僕はマネージャークラスの人が出るのがいいと思っています。というのも、採用はマネージャーの仕事でもあり、責任でもあるという意識付けをしてあげるのが大事かなと思うので。

西和田:今日参加して頂いている皆さんの会社では、カジュアル面談はCTOなどエンジニアリングマネージャー以上のレイヤーの方が担当されることが多いでしょうか?候補者の方の視点からすると、やはりエンジニアの方と話したいでしょうし、事業やプロダクトの課題を自分の言葉で話せる人が一番理想なのかなとは思います。

中村:一般的にはそれが大正解だと思います。ただ、Meetyにおいては申込みが集中している面談って意外とCTOとのカジュアル面談ではないんですよ。

人事の方は「CTO引っ張り出すんで!」となりやすいのですが、候補者からすると意外と「CTOと話すのは怖い」という人もいるんですよね。例えば、「フロントエンド技術の、各社の事情を聞きにいこう!」という特集で有名人を並べてみても、意外と若手の人へ申込みが集中するケースもあります。

なので、Meety においては、カジュアル面談を担当する方を分散させたほうがいいなと思っています。その際、CTO以外の現場のメンバーを巻き込むのに大事なのは「面談を楽しんでやってもらうこと」ですね。あとは、採用の KPI をあまり追わないことですかね。

楽しく社外の人とコミュニケーションを取るという文化や習慣を作るくらいの感覚で進めるのがまずはいいと思います。それで、毎週1件ずつ面談をするようになれば、それは大きな変化と捉えられますし、更にそこから「イベントをやることになった」「飲み友になった」「会社に興味を持ってくれる人がでてきた」となれば儲けものだと思います。それくらいの期待値でいた方が続けやすいのではないでしょうか。

西和田:そうですね、エンジニアのメンバーがカジュアル面談に出る際には、KPI等は持たずに、とにかく面談を担当して頂くハードルを上げないことは大事ですよね。適切なサポートはしつつ「楽しんでカジュアル面談をしてください!」というコミュニケーションと巻き込み方をすることは、人事の役目でもあると思います。

カジュアル面談後の関係性構築Tips

西和田:次はカジュアル面談をしたあとに、候補者の方とどのように関係構築をしていくのかをお二人にお聞きしたいです。

中村:「勝てる箱」を用意しようっていうのは、選考に乗せるために、強烈に動機づけできるフォーマットを作るということですね。そもそもカジュアル面談後、すぐに選考に進んでいただけるかはわからないので、高い打率で意向度が高められる箱を用意しておいて、定期的にそこに招待するイメージです。自社への転職潜在層の意向度をグッとあげられるような武器を一個持てるかどうかで、カジュアル面談の生産性って結構変わると思っています。

「浅め」のトスとバットを振りに行く「深め」のコンテンツを両方用意しておくのが良いんじゃないですかね。トスだけだと、中々採用に結びつきづらいので。

西和田:たしかに。そういう武器はいくつか用意しておいて、出し分けしていくと。

中村:キャディさんが昔やっていた取り組みでとても良いと思ったのが「キャディBar」という招待制のイベントがありまして。これは接点を一度持った方に対して、社員との座談会を設定する取り組みで、結構な確率で選考に乗ると聞いたことがありますね。

西和田:そういう一度接点を持った方とのコミュニケーションの受け皿となる箱が用意されていることは本当に良いですよね。カジュアル面談の後に、どういうプロセスを入れるのかということもポイントになりそうです。例えば、イベントに呼ぶ等の幾つかの受け皿のパイプラインの設計があることは、関係構築にあたり重要になると思います。他にもSNSを使ったコミュニケーションというのはどうでしょうか・・・?

中村:ここに関しては、カジュアル面談後に人事から御礼メールがくることって正直微妙じゃないですか(笑)すごい失礼ですけど。

西和田:ただ、人事からの御礼メールに関してはやっている方は多いのではないでしょうか。

中村:そうなんです。現場のエンジニアの方にそこまで時間を割いてもらうのはどうなんだということもありますからね。特にSNS ってプライベートで利用している人も多いので、「そういうつもりではないんだけど」となる可能性もあるので。とはいえ、候補者体験を考えるとSNSのほうが返信も相談もしやすいでしょうし。そこから副業につながるとかもありますよね。

西和田:人事が連絡するよりも、実際に面談をおこなった人が連絡を取ると良いってことですよね。ただ、いかにもテンプレっぽい「ありがとうございました。」という内容だと、ちょっと印象は良くないですよね。

中村:そうですね、みんなテンプレ嫌いですもんね(笑)

面談後コミュニケーションはエンジニアから

西谷:僕の場合、人事が間に入ってカジュアル面談をやっているってのが前職時代含めてほぼないので、コミュニケーションを取るのを自分でやっているケースが多いんですよね。中村さんもおっしゃっていたように、カジュアル面談後のやり取りが人事の人からだと正直微妙な感じがします。採用プロセスにのったあとに人事の人が出てくるのはわかるんですが、その手前で人事の人が出てくるのは残念な気持ちになる人のほうが多いかなとは思いますね。

あとは関係構築の観点でいうと、「浅め」のカジュアル面談をやっていて、「これ!」と思った人に対しては、2,3回目のカジュアル面談の話を1回目の中で決めてしまうことのほうが多いですね。その場合でもまだ採用プロセスに乗っていないので、そこまでやった上で、もし興味があるなら連絡をしてほしいと伝えて待っていますね。

そういう雰囲気にならなかった場合は積極的に連絡したりはしていないです。ただ、採用の観点ではそうなんですが、最初のカジュアル面談で転職とかうちの会社にくるとかいう話にならなかった人でも、飲み友達になった人やソーシャル上でやり取りをするようになった人はいっぱい居ます。

西和田:とにかく選考プロセスに乗ってもらうよう態度変容をさせることに一生懸命になる方も多いと思うんですが、無理矢理にはしないってことですね。

西谷:しないですね。というのも、いろいろな理由で「いまは転職のタイミングではない」ということも当然あると思うんですよね。結局、転職をしようと思ってくれた人はその場ですぐに話が進むことも多いですし、後日機会があればっていう人は無理に追わなくても大丈夫かなと思います。

西和田:ありがとうございます。中村さんが記載して下さっている「課題の相談」も西谷さんがおっしゃっていた内容と同じですかね。

中村:そうですね。カジュアル面談が終わったあとの関係構築だと思うんですけど、「転職意欲どうですか」とか、「うちこんなリリースあったんですよ」とかって、結局なんかあからさまに選考に乗せたい雰囲気が臭うじゃないですか(笑)ただそこを「マジでここ悩んでいて〜」と相談することでて、臭いも薄れるし、課題の相談って意外と採用と近い距離にあるのでちょうど良いんですよね。自然な流れでコミュニケーションが取れるので。

西和田:これは、エンジニア採用に限らず言えそうですね。

西谷:逆に「候補者の方の悩みを聞く」っていう話もしたじゃないですか。僕から伝える悩みは割と事業上の課題が多いんですけど、相手から引き出す悩みは相手の人が置かれている立場とか会社の状況の中で抱えているキャリア的な悩みを引き出すことが多いですね。

中村:たしかに、そっちのほうが繋げやすいですもんね。

西和田:候補者のみなさんは、結構リアルに悩みを話してくれますか?

西谷:そうですね。あとは結構単刀直入に「今どのくらい働いてるんですか」とか「今のポジションはずっとやっているんですか?」といった質問をして、そこから「ぶっちゃけ飽きてきていませんか?」とかは聞いちゃいますね。

西和田:そういった割と突っ込んだ内容の話ができるのは、西谷さんのお人柄もあってという前提はありそうだなと思いますね。色々お二人からカジュアル面談のお話を聞けてすごく勉強になりました。本当にありがとうございます。

参加者からの質問回答

西和田:最後に本日参加して下さっている方からのご質問を紹介したいと思います。まず一つ目です。「ぶっちゃけ何面談くらいで1採用につながるイメージですか?数値感を知りたいです。」こちらはどうでしょうか?

西谷:実は僕すごく打率高くて、5人位で1人は採用プロセスには乗りますね。そこから、さらに採用につながるのは限られますけどね。

西和田:ありがとうございます。では次の質問へいきますね。「本質的には伺ったお話どおりかなと思いつつ、採用チームとして数字を追わなければいけない中で、社内での立ち回りのコツがあれば知りたいです。」これは、現場の巻き込みとかの話ですかね。

中村:直ぐに効果が現れやすいチャネルとそうでないチャネルを切り分けて、効果が現れづらいチャネルに関しては、KPIで握らずに”中長期でやり続ける意義”を啓蒙していくことが大切だと思います。例えば、採用広報の取り組みもKPIで管理はしづらいですけど、手を止めてしまうとスカウトの返信率にじわじわ効いてきたりしますよね。

今日お話しした ”浅め”のカジュアル面談もそれに近いと思っていて、採用の有効KPIとして扱うのではなく、定期的にアタックしたい人が増えた、という程度の期待値で社内の共通認識を得ておくのがいいと思います。

西和田:前提条件として、エンジニア採用の市場感や期待値調整をして現場と認識を揃えておくってのは大事そうですよね。続いての質問は「人事や役職者がきれいに話すよりも、エンジニアが雑談ベースで熱意をもって話したほうが候補者には響きますか?」こちらはいかがでしょうか?

西谷:大事なのは、熱意をもって話せる人なので、別に人事の人でも役職者の人でもいいんじゃないですかね。まあ、エンジニア同士であれば、より共感しやすいというのはあるとは思うんですけど、きれいに話すという必要はないかなとは思いますね。

西和田:「きれいに話す」と言うより、現場の課題感やリアルな話を正確に伝えることが大事ですよね。

西谷:そうですね、あとは「どういう人を探しているのか」や「どういう人に仲間になってほしいのか」ということを、しっかり伝えることができたらいいとは思いますね。

西和田:ありがとうございます。それではあっという間に1時間がたってしまいました。中村さんも西谷さんもありがとうございました!カジュアル面談ってどこにゴール設定をもっていったらいいか悩まれている方が多いと思います。

今日のお話を伺って、「面談からすぐに選考に進めるというのではなく、浅めと深めの面談の出しわけや、タッチポイントを作った後のプロセスをしっかり設計すること」や「エンジニア同士でお互いの悩みを相談をすることで、本音を分かち合う」ということがキーワードになりそうだなと思いました。お二人ともありがとうございました。

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