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イベントレポート


エンジニア採用担当としての価値、どう高めるべき?【エンジニア採用ブートキャンプ! Vol.3 ~エンジニア採用担当のキャリアを考える~】イベントレポート

投稿日:2022/12/21

更新日:2023/7/14

エンジニア採用担当としての価値、どう高めるべき?【エンジニア採用ブートキャンプ! Vol.3 ~エンジニア採用担当のキャリアを考える~】イベントレポート

エンジニアの採用ニーズの高まりとともに、市場で存在感を増すエンジニア採用担当。

HERPでは、そんなエンジニア採用担当のキャリアにフォーカスした勉強会、「エンジニア採用ブートキャンプ!Vol.3 〜エンジニア採用担当のキャリアを考える〜」を2022年11月9日に実施しました。

今回のゲストは、株式会社エクサウィザーズの採用責任者を務める半田頼敬さんと、元エンジニアで現在はスタートアップ、カミナシのエンジニア採用担当を務める木村修平さん。

エンジニア採用担当としての市場価値の高め方や、採用業務の中での役割の変化、このポジションを続けた先に得られるものなど、今後のキャリアを考える上で聞いておきたいテーマを語っていただきました。本記事ではイベントで語られた内容を抜粋してお届けします。

ゲスト
株式会社エクサウィザーズ人事統括部 執行役員
半田 頼敬
ベネッセコーポレーションで5年間マーケティング、商品開発、 事業開発に従事。2015年にリクルートホールディングスに中途採用担当として入社し、子会社のIndeed, Inc.のPMIの一環としてエンジニア採用活動を担当。2018年、エクサウィザーズに一人目の専任人事として入社。現在は、採用責任者、子会社PMI(エンジニア採用)、大企業のDX組織/採用立ち上げの組織コンサルなどを担当

株式会社カミナシ HRチーム リクルーター
木村修平
中小企業のシステム開発会社にてエンジニアのキャリアをスタートし、株式会社LIFULLに転職。HOME'S事業にてEMや事業責任者等を経て、エンジニア中途採用メインの人事職に転身。2022年5月にカミナシに転職。カミナシではエンジニア採用・採用/技術広報をメインに、PMやデザイナー職などDev職種の採用を担当

モデレーター
株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザイン 採用マネージャー
塚本 和之
新卒で不動産ディベロッパーに入社し営業に従事。2016年に人材系企業に転職して人事・採用のキャリアをスタートし、年間500名規模の新卒採用を担当。2020年12月にインタラクティブ・コミュニケーション・デザインに新卒採用リーダーとしてジョイン。その後2021年11月から採用マネージャーに着任し、新卒・中途含め全ポジションの採用を推進

エンジニア採用担当の市場価値。ニーズは上がるが、年収や待遇は?

塚本:本日は「エンジニア採用担当のキャリア」について、エクサウィザーズの半田さんと、カミナシの木村さんにお話を伺っていければと思います。 まずはそれぞれの会社の採用チームの体制やエンジニア採用の状況、個人としてのミッションを伺えますか。

半田:エクサウィザーズのエンジニア採用チームはリクルーター2名とパートタイムのバックオフィス1名の3人体制で動いております。

私自身は、現在はマネジメントをメインに、最終面接官や事業の人員計画作成などに携わっている状況です。

木村:カミナシはHRユニットのメンバーが3名で、組織開発やバックオフィス採用を担当するメンバー、セールス・CSなどのBiz採用を担当するメンバー、そしてエンジニアやPM、デザイナーなどのDev系の職種を担当する僕、というふうに役割分担しています。

カミナシでは現状、エンジニアの人数は13名ほどなのですが、これを倍くらいに増やしていく想定です。

僕自身の業務としては、今はソーシングからオペレーションまで一通り行っている状況です。また、エンジニア採用においては現場の協力が欠かせませんから、体制構築や仕組み化に一生懸命取り組んでいるところです。

塚本:ありがとうございます。それではまず一つ目、「エンジニア採用担当の市場価値向上は本当か?」というテーマに移っていければと思います。

私自身、普段からTwitterなどのSNSを見ていると、「エンジニア採用担当の市場価値が上がってきている」というような話を目にすることがあると感じています。この点について、お二人はどう思っているかをお聞かせいただけますか?

木村:前提として「市場価値」が具体的に何を意味するかによって多少答えは変わってくるかと思います。これが仮に「ニーズが高まっている」という意味合いだとするならば、間違いなくそうだと言えるでしょう。

今はDXに取り組む国内企業が急増していて、これまで関心がなかったような企業も「やらなければ」という雰囲気になってきている。そうなると、エンジニアと呼ばれる職種の人たちがほぼ全ての企業に必要になるのは間違いありません。すると、その人たちの採用を進めることができる人材のニーズも増えるというのは当然の結果かと思います。

一方で、これは僕自身がエンジニア採用担当として転職活動をした実体験からも言えることですが、現状はエンジニア採用担当と他の職種の採用担当で、待遇が分かれている会社はまだほとんどないように思います。つまり、エンジニア採用担当であることが給与等の条件面での何かしらアドバンテージをもたらすかというと、そういった世界観ではまだないのかなと。

しかし、これからエンジニアの採用ニーズがますます高まっていく中で、エンジニア採用に強い人材の待遇を良くすることにより自社の採用力を強めることができる会社は、きっとこの先も生き残っていくのではないかと思います。長い目で見れば、今後待遇面でも市場価値が上がっていく可能性はあるのではないでしょうか。

半田:私も基本的には「市場価値は上がる」という考えに同意します。その前提で、市場価値を「年収が上がること」だと考えるとするならば、年収を上げるための要素を抑えておくことも大事なのかなと。

年収を決める要素は、大きく三つに分かれます。

一つは木村さんが仰っていた「エンジニア採用担当に対するニーズがあるかどうか」という点。そして、二つ目は希少性です。これは「付加価値」と言い換えてもいいかもしれません。

エンジニア採用担当がたくさんいる中で、自分はどんなことができるのか。新卒採用などに加えて中途も対応できるのか、これまで採用対象にしてきたエンジニアはどんな人材なのか…とか。例えば「GAFA出身の外国人エンジニアを採用したことがある」といった経験なんかは、強みになるかもしれませんよね。

それから、三つ目は企業の支払い体力。つまり、エンジニア採用担当者に対してその会社がいくら出せるかという話です。これには本人のスキルや経験値は関与しませんが、年収を決める上では大事な要素になります。

まとめると、エンジニア採用担当として年収を上げることを目指すのであれば、エンジニア採用担当者への支払い体力が一定ある会社を見つけ、自身の「付加価値」を高めておくというのが、最もいい方法なのではないかと私は考えています。

塚本:仰るように同じエンジニア採用担当であっても、どういった領域を担当していたのかや持っているスキルによって、個人の価値は大きく変わりそうですね。

エンジニア採用において、人事は“プロデュース力”を磨くべし

それでは次のテーマ、「採用の現場で起きていること、採用担当の存在価値とは」に移りたいと思います。

エンジニア採用においては、これまで人事が担っていたスカウトやカジュアル面談などの採用業務を現場のエンジニアが担当する企業も多いですよね。では、そうした環境下で採用担当はどのようにバリューを出していくべきなのでしょうか。半田さんから伺えますか?

半田:採用のプロセス順に、人員計画策定/要件定義などを「上流」、オファー/内定承諾/オンボーディングまでを「下流」と表現したときに、私は上流の意思決定に携わることができるほど採用担当の存在価値、先ほどの話で言う「付加価値」が高まると考えています。

例えば「利益率がこれぐらいだからこういうエンジニアを何人採用すべき」といった戦略的な話ができるかどうか。「プロダクトマーケットフィットしたから一気にエンジニアを採用したい」という状況になったときに「リードタイムとスキルセットを考えるとこの辺りの会社とバッティングすると思うので、コストを一気にかけてスピード重視でやった方がいい」みたいな提案ができるか、とか。

こうした提案は、自社ビジネスや市場の動きを解像度高く理解していなければできません。加えて、エンジニアを実際に採用できるかどうかという点では、現場や候補者がどういったインサイトを持っていて、どんなところからオファーが来ていて…といった情報を把握していることが重要です。

その点、事業責任者レベルでは候補者のインサイトをこの粒度で把握することは難しいので、その辺りのことに詳しいとなれば、付加価値が出てくると思うんですよね。

他にも、エンジニア採用担当としての付加価値で言えば、例えばエモーショナルなクロージングができるとか、ものすごくいい形の面談をアサインするとか、カジュアル面談で「社内の〇〇さんと繋いだらいいかもしれない」という考えがパッと浮かぶくらい顔が広いとか、そういう要素もあるのかなと。

個人的にはそうした要素を組み合わせるなどして、「チームとして採用力を高めるためには、どこのレベルを上げなければいけないか」を考えながら、自分の役割をカメレオンのように変えていけるような人は強いと思いますね。

木村:前提として「エンジニア採用は現場を巻き込まないと難しい」ということは、みなさんの共通認識だと思います。

そうなったときに採用活動の主役が誰になるのかと言えば、もう僕ら人事ではないんですよね。主役はもちろん、実際に候補者さまと面談や面接をしたり、メッセージを送ったりしているエンジニアのみなさんなわけです。

そうした中で、僕ら人事の仕事の重要度は「採用をプロデュースすること」に移ってきているのではないか、というのが僕の考えです。

それから半田さんも仰っていたような、戦略戦術を策定してそれを実行する上流の部分。そこをボードメンバーもうまく巻き込みながら進められる能力が、これから必要になるのではないかと思っています。

とはいえ当然足元のタスクも大量にあるので、そこはしっかりやっていかなければなりません。ただこれも、単なる御用聞きになってはいけないなと。

例えば採用現場からのリクエストに対して、「承知しました」「了解です」だけを返していては価値を発揮できません。「もっとこうしませんか」と提案をしたり、モチベーションをコントロールしてあげたり。そうしたアクションを意識することが大事なのではないでしょうか。

塚本:ありがとうございます。半田さんに一つ伺いたいのですが、「付加価値」にもさまざまなレパートリーがあると思います。自身の「付加価値」の素養を見つける方法みたいなものはあるのでしょうか。

半田:個人的には、自分の特徴を自覚して、そこを鍛えていく方法がいいのではないかと思っています。

例えば「人の年収が気になってしょうがない」みたいな性質の人がいたときに、それをネガティブにとらえるのではなくて、1日30分はひたすら他社求人を見続けてクローリングすることでエンジニア市場にやたら詳しくなるなど、「その特性を採用担当として強みにする」ためのアクションを考えるんです。飲み会好きであれば、ひたすらミートアップをやってみるのも良いと思います。

とにかく自分が持っている特徴を自覚して、成果に繋がる方法を考えて開発していくのが大事かなと思いますね。

難しい領域だからこそ、得られるものが多くある

それでは最後のテーマに移ります。「エンジニア採用担当として続けた先に得られるもの」とは何なのか。木村さんからお考えをお聞かせください。

木村:まず思うのは、エンジニア採用ができれば他の職種の採用もきっとできるのではないかということです。それは、エンジニアの採用が非常に難しいからです。新しい知識のインプットや試行錯誤をせざるを得ないポジションだからこそ、創意工夫能力や学習能力は、他の職種の採用担当だけをやっているよりも高くなるのではないかと思っています。

それから、エンジニアの候補者さまと接していると感じる方も多いと思うのですが、彼らは「組織」に対する感度が非常に高い。それはエンジニアリング文脈で、開発組織のあるべき姿やプロジェクトの進め方、プロダクトの在り方などを日々意識しているからです。そうした人たちと日々接することにより、組織にまつわる学びを得る機会が多くなるのかなと。すると、自社や自分の考えの中で足りないことや、どうしたら良くなるかがだんだんと見えてきて、組織開発の力が高まっていくのではないか、というのが僕の考えです。

最後に、今はエンジニア採用が経営課題になる企業も多いので、経営層に近い人たちとのやり取りも度々発生することがあります。そこでやり取りを重ねることにより、エンジニアがいることで経営がどんなふうに推進されていくのかや、何人採用すると会社がどうなるかといった、経営的な観点での視座・視野・視点が得られるのではないかと思っています。

これらの力を養うことができれば、いずれは経営戦略的なポジションや、企画職、CHROやCPOなど、人事という職種に閉じない働き方もできるようになるのではないでしょうか。

半田:私も次の三つの素養が得られると考えています。

一つはビジネスマンとしてのOS(戦闘力)を獲得できること。もっと噛み砕いて言えば、課題解決力です。木村さんが仰ったように、エンジニア採用は非常に難しい領域です。巻き込むべきステークホルダーも多いですし、変化のスピードも速いし、課題の難易度も高い。ここでちゃんと成果が出せるようになれば、他の問題が簡単に見えてくるといったこともあるんじゃないかと思うんですよね。

さらに、早い段階でOSを強化することができれば、例えば「コーポレートの採用ができます」「ビジネスの採用ができます」など、スマホで例えるなら“アプリ”を増やしていくことは、より簡単に、かつ短期でできるようになっていくはずです。

二つ目は、テック業務の知識です。エンジニアの採用をする中で、エンジニアの業務や生態系への理解は自ずと深まっていきますよね。そうすると、例えばエンジニアとビジネスサイドの間をつないだりといったことが自然にできるようになってくるわけです。

それから人事制度などをつくる上でも、エンジニアが何をモチベーションにしているのかやどういう施策が刺さるのかといった感覚が分かるようになってきます。この先も人事のキャリアを続けていくのであれば、エンジニアに対する解像度が高くなるというのは、ものすごい武器になってくると思います。

そして、得られるものの三つ目は希少性です。市場価値の話でも出てきましたが、今企業が最も予算を投下しているのはDXの領域なわけですから、今後エンジニア採用担当の給料が上がる流れは当たり前に起きてくるんじゃないかなと。実感値として国内企業でも、エンジニア採用担当者に1,000万円を超えるオファーを出すところが複数出てきている印象です。そうした、今後の伸びしろが期待できる分野に張っておくというのは、個人的には正しい選択なんじゃないかと思いますね。

塚本:エンジニア採用は難しい領域だからこそ、そこに身を置くことで得られるものがたくさんあるということですね。お二人とも、ありがとうございました。

今回、ゲストのお二人が登壇内容をnoteにまとめてくださいました!

木村さんのnote「エンジニア採用担当、やりたいですか?やりたくないですか?」 https://note.com/kimkimniyans/n/ncfbb8a382f30

半田さんnote 「エンジニア採用担当が自分の市場価値を上げるために今日からできる3つのこと」
https://note.com/raditz21/n/nf0a7470c61b9

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