
投稿日:2023/4/5
更新日:2023/7/14
2023年3月7日(火)に、HERP主催で「エンジニア採用ブートキャンプ! vol4」を開催。
イベントでは求人票に記載すべき内容やエンジニアが転職時に知りたい情報、エンジニアが採用に関わる際に採用担当に頼りたいことなどをテーマに、ファインディ執行役員の扇谷さんと、ログラスCTOの坂本さんにお話を伺いました。
本記事では当日の内容を紹介します。
モデレーター:田中 友誉(@TieUpsYotty)
新卒でアクセンチュア株式会社に入社し、Accenture Technologyにて現行システムの機能拡張案件PMOを経験。2021年にAccenture Interactiveに社内異動し、デジタルマーケティング支援のプロジェクトを経験後、lit.link / WeClipの開発・運営をしているTieUps株式会社に2022年5月に入社。現在は、TieUps株式会社の1人目専任人事としてエンジニア採用も含めた人事・採用全般を担当。
ファインディ株式会社 執行役員 社長室長
扇谷 勇多(@y_ougi)
2014年新卒でマイナビ入社後、法人向けにクリエイティブ職の人材紹介を担当。その後、2017年にi-plugに入社し、OfferBox・新規サービスの法人営業・CSを経験。2018年に2人目社員として当社に参画。エンジニア向け転職サービスの立ち上げ、グロースを経験し、現在は執行役員として、社長室長兼事業責任者を担当。
株式会社ログラス 共同創業者取締役CTO
坂本 龍太(@http204)
2013年初の新卒として株式会社ビズリーチ(現Visional)に入社し、同社が60名程度から1500名に急成長する中で、新規事業、特にSaaS事業に関わる。その後、サイバーエージェントにて、AIチャットボットサービスの基盤開発を担当。 2019年5月に株式会社ログラスを共同創業。現在は、取締役CTOとしてプロダクト組織を管掌。
田中:エンジニア採用のさまざまなプロセスの中でも、まずは求人票について話を伺っていければと思います。自社に興味を持ってもらうためにはエンジニアが求めている情報をしっかりと提供することが必要だと思いますが、エンジニアは求人票でどんな点を重視しているのでしょうか?
扇谷:前提としてエンジニアはドキュメントベースで仕事を進める職種ということもあり、ビジネスサイドと比較しても求人票を細かく見る方が多いのではと僕は考えています。求人票をきちんと書かなければそもそも良い人から応募されなかったり、離脱される可能性がある。そう考えると求人票のブラッシュアップは非常に重要ですよね。
その上でどういう情報を記載すべきかというと、まずはそもそもの募集背景です。特に「こういうことを実現したいと思っている」というビジョンと、現状とのギャップが分かるといいですね。
それからそのための必須スキルと歓迎スキル。「こういう人が欲しい」という話を、できればエンジニアの方と協力しながら具体的に書きましょう。
最後はペルソナに合わせた魅力ポイント。ポジションによって欲しい人材やインサイトが変わるので、そこに合わせて魅力ポイントを記載することが大切です。
(参考)Findyの募集要項例

坂本:優秀なエンジニアは仕事を選べる立場にいますから、すでに数十通のスカウトが届いているという前提で、その中でいかに自社が魅力的なのかを伝えつつ、「自分がやらなければ」という使命感を醸成することができるかが大事ですよね。
扇谷さんと重なる部分もありますが、私は課題に対する熱量がきちんと伝わることが非常に大切だと思っています。「作業者が1人減ったから採用します」ではなく、「プロダクトやサービスを一緒に盛り上げていく仲間が足りないんだよ」というメッセージを、一言一句、句読点にまで表せるといいなと。
加えて自分がどこまで担当させてもらえるのか、エンジニアとして成長していけるイメージがあるか。それから、会社のカルチャーの中でワクワクするような環境が待っているか、といった点が求人票に表れていると素晴らしいと思いますね。
(参考)ログラスのSREエンジニアの募集要項例


田中:私自身複数のエンジニアと関わらせていただく中で、「文章一つとっても熱がこもっているかどうか」をしっかり見ている印象があったので、坂本さんからそうした言葉が出るのは説得力がありますね。
田中:先ほどは求人票に記載すべき内容という軸で伺いましたが、次は、そもそもエンジニアが転職活動を始めたり、ゆるゆると動き出そうとしているくらいの時期に、どういった情報を求めているかについてご意見を伺いたいです。
坂本:主に三つあると思っていて、一つ目がどういうタイプのエンジニアがこの会社で評価され得るのか。例えば技術に特化している人なのか、オープンなところで発信活動を頑張っている人なのかなど、いろんなパターンがある中で、どんな人がフィットするのかという点です。
それから二つ目に、自分が貢献できつつ、かつ成長できる環境かどうか。最も理想的なのは、エンジニアが技術力を伸ばして成長をしていくと、ちゃんと事業も伸びるという構造ですよね。だから企業側は「そういう状態を会社として促進していきます」とか、「ビジネスとあなたの成長がちゃんと繋がります」といったことをお伝えできるといいと思います。
三つめは開発環境がイケてるかどうか。極端な話、会社によっては、複雑に作り込まれた10年以上前から使われている複雑なルールのドキュメントや表計算ソフトが存在していて、それを綺麗に修正していくような仕事を求められたりすることもあるわけです。
こういった技術的負債に立ち向かうしかないような環境も存在する中で、それがあるのかないのか、あるとしてどの程度の比重なのかを知りたいというエンジニアは多いと思いますね。
扇谷:私は事業責任者をやっていた時に、20〜30人程度のエンジニアに「転職を考えるタイミング」についてヒアリングをしたことがあるんです。その時、エンジニアが転職を考えるきっかけが主に三つに集約されることが分かりました。
一つは成長実感が得られなくなった時。それから組織や人への不満。特に、なかなか技術理解がない経営に対する不満ですね。最後に、待遇や働き方の折り合いがつかなくなった時。
つまり裏を返すと、成長環境があるかどうか、人や組織のストレスがないか、給与や待遇が妥当であるか、といった3点を重視するエンジニアが多いのではないかと思います。
田中:開発環境もですが、一緒に働く人であったり、組織としてどういう動きをしてるのかは重視される方も多いと思うので、企業としてはそのあたりが伝えられるといいのかなと感じました。
扇谷:エンジニアの方が組織面で感じるストレスって、やはり技術的負債がなかなか解消されないだとか、短期の売上ばかり重視されて開発環境に対する投資がされないという、経営の意思決定が主に関係してくると思っていて。そうなったとき、経営陣の中にちゃんと技術者がいるかや、CEOの技術理解があるかを重視している印象はありますよね。
当社も代表が技術者というわけではないものの、エンジニアの方をすごくリスペクトしているし、「技術に対する投資をしています」という発信を対外的にしているので、そういう点は見られていると感じています。
坂本:ファインディさんはエンジニアフレンドリーなメッセージングをよくされている印象なんですが、どんなふうに気を付けて発信されてらっしゃるんですか?
扇谷:Twitterの反応をすごく重視していますね。うちの代表とCTOは定期的にTwitterをチェックして、エンジニアの方がどういう会話をしているかや、どういう志向性でどういうトピックに注目しているかというのをひたすら情報収集してます。
坂本:確かにそうしたインプットをしていると、エンジニアにとって分かりやすいアウトプットができるかもしれない。すごくいいですね。
田中:最後のトピックで、「エンジニアが採用担当に対してお願いしたいこと」といった観点について、エンジニアの目線も備えた坂本さんに回答をお願いしたいです。
坂本 :前提情報として当社の採用活動のスタンスをお伝えすると、事業部が将来の状態を実現したいから採用しているわけなので、事業部に採用責任を何割か持つような方を置いています。その上で事業部が採用活動を進めるために、戦略や採用マーケティング、制度設計の面から人事がサポートするという建て付けでやっています。
こうした状態で採用を進める中で、「エンジニアには難易度が高い」と感じる部分が三つあると思っています。
一つ目は選考フローにおける候補者とのコミュニケーションについて。例えば期待値をちゃんと上げていくとか、逆に上げ過ぎない話し方だとか。特に、「今のスキルレベルだと大きく活躍いただけそうなポジションをご用意できない」みたいな場合に、将来的にフェーズが変われば採用させていただく可能性ももちろんあるという中で、どういった説明をすべきか。
それから、アウトバウンドでお声がけをするときに、どうしてもスカウトが長文になってしまったり、簡素になり過ぎることもよくあると思います。このあたりのコミュニケーションの取り方を、人事のご経験からアドバイスいただきたいですね。
二つ目に、きちんと採用ターゲットの方にフィットするような話を届けるために、コンテンツの内容やタイトル、届け方含め、採用マーケティング的な観点で相談ができると嬉しいです。いろんな会社が横並びに出てる中で、自分たちの会社がどういう状態を目指すのかや、どうプレゼンスを作っていくのかという部分でアドバイスをいただけるとありがたいと思っています。
三つ目に、エンジニアの選考基準作りについて協力してもらいたいですね。
理想としては入社後にご活躍いただくロードマップに繋がる形で選考させていただいて、「〇〇と□□と△△を確認させていただいたのでこういう等級で、こんな期待を持っています」といったことを言える状態だと思います。
そのための質問項目や、そもそもの選考プロセスの在り方などについて、都度相談しながら進められるのが理想的だと思っています。
(参考)選考プロセスの進め方 ※出典:Findy

田中:エンジニアが入社後にパフォーマンスを発揮できるのかや、入社前に想定していた評価がきちんとされるのかといった点がクリアになるかどうかが、このあたりにつながってきそうですね。ありがとうございました。

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