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イベントレポート


【エンジニア採用ブートキャンプ#6】スクラム採用を推進する3社のLT大会

投稿日:2024/8/30

更新日:2024/8/29

【エンジニア採用ブートキャンプ#6】スクラム採用を推進する3社のLT大会

HERPユーザーコミュニティが運営するオンラインイベント、「エンジニア採用ブートキャンプ」。2024年7月30日(火)に開催された第6回では、「スクラム採用を推進する3社のLT大会」と題し、IVRyの福田さん、ナレッジワークの福松さん、Leaner Technologiesの土屋さんに登壇いただきました。本記事では3社のLTの内容をまとめてご紹介します。

LT① エンジニア採用チーム立ち上げの赤裸々トーク

株式会社IVRy 採用担当 福田 友樹さん
フリーランス人事として上場企業からアーリーフェーズのスタートアップの採用支援に従事した後、2023年4月に業務委託としてIVRyへ入社。採用機能の立ち上げをミッションに、ビジネス・プロダクト・コーポレートと横断的な採用を経験。2024年4月に正社員に切り替え、引き続き中途採用を担当。

株式会社IVRy 会社概要
「IVRy」は月額2,980円から誰でも利用できる対話型音声AI SaaSを提供するスタートアップ。電話応答の分岐を自由に設定でき、AI自動応答やSMS返信・電話転送・アプリ転送・顧客管理(CRM)など、フロントオフィスの業務を支える機能を幅広く利用できる。昨今の人口減少に伴う業務効率化に着目し、大手企業から地域の老舗店など幅広い日本企業に導入されている。


それでは「エンジニア採用チーム立ち上げの赤裸々トーク」と題して、IVRy福田がLTいたします。

私自身はシリーズBの資金調達をして間もないタイミングでIVRyに業務委託として入社しました。当時は会社全体で22名のメンバーが在籍しており、うち8割5分がリファラル経由の入社でした。事業成長は前月比で300%以上、社員数増加率は前年比で4倍と十分な拡大はしていたものの、それよりも高い事業目標に追い付くために、リファラル以外の手法も積極的に取り入れようという背景の下、私がアサインされたという経緯です。

当時のIVRyには私以外にHRのことが分かる人間が業務委託でアドバイザーの1名しかいない状況だったので、1人目の実務者として、まずはしっかりと採用領域を整えよう、というところから始まりました。結果からお伝えすると、当時10名だったエンジニアを、現在22名まで増員することに成功しました。

具体的に大きく取り組んだこととしては3つあり、それぞれ以下のような目的で取り組んでいました。

①量へのコミットと勝ち筋の探索
 →社内ステークホルダーの信頼獲得

②オペレーションの型化/改善
 →候補者/選考官体験の向上

③採用モメンタムの構築
 →社内外へ発信を継続し、当事者意識を強化

量へのコミットと勝ち筋の探索

前提として、採用とは採用担当だけで完結できるものではありません。良い採用をしようと思えば思うほど、事業部のメンバーを巻き込むことが大事になります。その上で、IVRyには当時専任の採用担当がいなかったので、各々がボールを拾い合ってなんとか採用が成立している状態でした。そこでまずは全てのボールを拾うことに取り組み、信頼の獲得に動きました。

具体的には、私が入社した当時YOUTRUSTとWantedlyを活用していたので、まずはここの量をこなしました。例えばYOUTRUSTから転職意欲の通知がきたら、即座にSlackを確認し、良さそうだったらスカウトを送信する、といった流れをひたすらやるといったかたちです。

このフェーズに飛び込む際、中には早いタイミングで新規のチャネルを増やす方も一定数いらっしゃると思うのですが、私はまずは今あるチャネルで検証することを大事にしていました。半年弱ほど検証を重ね、「こういうパターンであればIVRyに興味を持ってもらえそうだ」という勝ち筋が1、2個ほど見えたタイミングでチャネルを一気に開拓し、再現性を検証していましたね。

オペレーションの型化/改善

2つ目は「オペレーションの型化と改善」です。今や「候補者の体験を大事にしよう」という考え方は採用界隈において共通認識としてあると思いますが、IVRyにおいては選考官、いわゆる採用に関わるステークホルダー全員の体験も重視していました。

IVRyでは現場メンバーが善意で採用を助け合ってくれる状態になっていましたが、本来は彼らが集中すべき部分にリソースを使うべきです。ですから、採用の部分で「あれってどうなっていますか?」と確認しにいくというのは、あまり健全とは言えません。

そのため、オペレーションの整備や担当者の棲み分けなどは、入社後2、3カ月程度で整備できるように働きかけました。

(参考)IVRyのオペレーション
※画像は過去のものであり、現在のフロー、面談担当者とは異なります。

採用モメンタムの構築

最後の取り組みは、社内外の発信を継続し、採用における当事者意識を強化するというところです。

例えばnoteやPodcast、掲載メディア等で毎日何かしらのIVRyのコンテンツを発信できるように心がけています。入社エントリや調達ブログを発信したり、オフィスに遊びにくるきっかけづくりとしてオープンデーやエンジニア向けのイベントなどを毎月最低1度は実施したりしていました。

また、直近では「All Hands(全社員参加ミーティング)」を毎週金曜日に開催し、「今こういうポジションで募集してるよ」とか、「リファラル紹介お願いします」といったことを社内向けに働きかけています。

これらの取り組みによって、社内には「採用頑張ろう」という気持ちを醸成することにつながりますし、社外に対しても「IVRyって最近採用頑張ってるよね、勢いあるよね」といった空気が伝えられるかなと。すると、いずれその認知が社内に返ってきて、既存社員のモメンタム構築につながるのではと考えています。

振り返りとまとめ

3つの取り組みを行って良かったこととしては、やはり応募数や各スタッツが向上したように感じています。エンジニア領域で徐々に認知が獲得できている実感がありますし、得意のリファラルを生かしつつも、他のチャネルからも決定が出てきている状況です。

一方で私自身のリソースが限られていたところもあり、まだまだ全社の巻き込みが足りていない故に、量は一定クリアできたものの、質を改善する動きには改善点があると思っています。

今回の取り組みを通じて大事だと感じたのは、「手段」ではなく「目的」を見据えた行動を起こすこと。これによって初めて成果が出てくることを、改めて実感しました。

LT② 1年でミドルエンジニアを40名採用するための採用体制

株式会社ナレッジワーク Human Resources 福松 秀都さん
人材紹介やスタートアップ特化のRPO、フリーランス人事などを経験した後、2023年1月にナレッジワークに中途入社。中途エンジニア採用を中心に、自社エンジニア勉強会イベントEncraftの運営など、Tech PR見習いも行う。

株式会社ナレッジワーク 会社概要
「できる喜びが巡る日々を届ける」というミッションを掲げ「仕事におけるイネーブルメント(能力向上や成果創出)」をテーマにした企業向けクラウドサービス「ナレッジワーク」の開発・提供を行うスタートアップ。2023年11月にシリーズBで45億円の資金調達を行い、3年で10個の新プロダクトをリリース予定している。


ナレッジワークの福松が「1年でミドルエンジニアを40名採用するための採用体制」というテーマで発表させていただきます。僕はナレッジワークには2023年の2月に正社員として入社しました。前職はフリーランスをやっていたのですが、その当時から合計2年ほど、ナレッジワークのエンジニアの中途採用領域を担っています。

はじめに今のナレッジワークのエンジニアの採用状況として、直近1年強程度でエンジニア組織が15名から大体50名弱と、3倍程度まで増えてきています。加えて現在はプロダクトを大幅に増やしているフェーズということもあり、年末にはこれを70名まで増やしたいという状況です。

とはいえただ頭数を集めればいいというわけではなく、他社でテックリードなどを務められている、いわゆるどこからも引っ張りだこである方を求めているため、採用は正直簡単ではありません。

この前提を踏まえて、今日はナレッジワークの採用体制にフォーカスを当て、「エンジニア倍増計画立ち上げ期」「採用体制スケール期」「採用体制改善期」という3つの時期に区切ってお話ししていきます。

エンジニア倍増計画立ち上げ期(2023年2月~2023年10月)

最初に説明する「エンジニア倍増計画立ち上げ期(参考記事)」ですが、大体1年前くらい、人員でいうとエンジニアが15~25名程のタイミングの時に、スカウト体制をつくりました。

それ以前の採用経路の大半はリファラルで、スカウト媒体はほとんど使っていませんでした。ただ、やはりリファラルのみで人員を2倍にしていくことは難しいので、スカウト媒体の活用を進めた、という経緯です。結果として現状かなり安定して獲得できるチャネルになっています。

実際の行動としては、泥臭いですが毎週エンジニアマネージャーと集まって、ひたすらスカウトもくもく会をやっていました。YOUTRUST、LAPRAS、ビズリーチ、Forkwell、Findyといった主要媒体は順次契約を進め、実数で月に150~200件ほどスカウトを送付していました。

具体的には、僕がもくもく会までに毎週60~70名ほどピックアップをして、エンジニアマネージャーが5名程度集まり2時間程度かけて送付判断やコメントを書いて、最後に僕がコメントの体裁を整えて送付する、といった流れでした。


(参考)ナレッジワークで実際に運用していたシート。左からスカウト候補者の在籍企業、ポジション、URLを貼り、黄色以降の部分にEMのジャッジやコメントを記載する

カジュアル面談はマネージャーが担当し、エントリー後のリクルーティングはもう1名のHRが担当していたので、僕はとにかくスカウト体制の構築に専念していました。やはりスカウトとリクルーティングは時間軸が大きく違うため両立が難しく、初期をこの分業体制で一気に進められたのは今思うと良かったと思います。

また、この取り組みの良かった点は、大量のレジュメを読んだことで、書類選考のポイントについての共通認識をマネージャーと持てたことでした。加えて大きかったのは、スカウトを送る際のワードを大量にストックできたことです。現在、スカウト業務の一部を外部企業様や業務委託の方に協力いただいているのですが、これらのワード集を活用いただくことで、スカウト業務がかなり効率化できていると感じます。

敢えて当時を振り返った改善点を上げるのであれば、マネージャーとHRのパワーにかなり依存した体制だったとは思います。エンジニアマネージャー5人の工数を毎週数時間使っていましたし、スカウトも「NoじゃなければGo」という感じで厳しく判定しすぎずにお送りしていたので、その後の内定転換率など改善の余地はたくさんありました

採用体制スケール期(2023年11月~2024年5月)

続いて「採用体制スケール期」。人員でいうとエンジニアが大体25名~45名くらいのフェーズになります。

以前の状況からお話しすると、バックエンドならバックエンドのエンジニアマネージャー、フロントエンドならフロントエンドのマネージャー…というように、職種ごとにマネージャー(GM)が採用のオーナーとなり、各マネージャーがカジュアル面談とスキル面接を全て行っていました。

しかしこれではリソースの限界があったので、半年ほどかけて徐々にスケールさせていきました。現状は下図の右側のようなかたちで、各ポジション3~4名程度のメンバーが、面談や面接に対応できる体制になっています。

具体的な方法として、僕らは社名の通りナレッジ化やハンドブック化を大切にしている会社ということもあり、カジュアル面談をハンドブックとトークスクリプトに落とし込みました。

ハンドブックには、ナレッジワークとしてどんなスタンスで面談に向き合うのかや、どんなステップがあり、どんなファクターを話せばいいのかなどを20ページぐらいでまとめています。

トークスクリプトに関しては、社内で最もカジュアル面談が得意なマネージャーのノウハウをベースに、具体的なトーク例を10枚程度のドキュメントにまとめました。(これは、バックエンドのマネージャーが作成してくれました)。

(参考)カジュアル面談 スタイル(カジュアル面談ハンドブック一部抜粋)

(参考)カジュアル面談 トークスクリプト


メンバーへの引継ぎ時は、まずハンドブックやトークスクリプトをしっかりと読み込んでもらい、次にマネージャーの面談や面接に2、3回ほど同席してもらいます。その後、今度はマネージャー同席のもとでその人に面談や面接をリードしてもらい、マネージャーから合格が出れば1人立ち、というフローで進めていました。

この取り組みの良かった点は、やはり型化を最初に行ったので、面談や面接の経験がないメンバーへの引継ぎもスムーズだったこと。それから丁寧に引継ぎをしたので、スケールしたからといって面談面接の歩留まりが下がることもありませんでした。

課題点としては、ポジションによってマネージャーの工数がかかりすぎてしまったことです。 数名のエンジニアマネージャーが採用に全振りしてくれた中でなんとかスケールできた形なので、ここは恵まれた環境だったなと思います。

採用体制改善期(2024年6月~)

最後に直近の体制についてです。現在エンジニア採用の体制自体はスケールできたものの、採用担当が僕1人という状況で、工数がひっ迫して苦しい状況になってきています。もちろん、2人目エンジニア採用担当、大募集中です…!

先日までの体制としては、面談と面接はエンジニアが担当していますが、カジュアル面談までの母集団形成、基本的な書類選考、選考後のリクルーティングは全て僕が担っている状況です。どうしても母集団形成~書類選考の部分が重く、半分強以上の工数を前段階にかけてしまっていました。

その結果生じた課題が2つあり、1つは内定承諾率の悪化です。もちろんそれだけが原因ではないと思いますが、リクルーターとして後工程にパワーを割ききれず最適な採用体験を提供できていない面もあったかと思います。もう1点は、難関ポジションの採用遅延です。ある程度応募の数が重要であるメンバー〜リーダークラスであれば、スカウト媒体経由で安定的に採用できる様になってきたのですが、マネージャークラスやAI系職種など、しっかりと狙いを定めなければならないポジションの採用に遅れが出ていました。これらを解決するために、現在はRPO会社に業務を切り出すことで、リソースの最適化を進めています。

直近ではスカウト媒体の主な運用とエージェント様経由の推薦最大化、書類選考の1次スクリーニングをRPO会社に切り出しをしていて、僕自身の工数は難関ポジションの採用やリクルーティング業務にかけていく、というようなかたちで取り組んでいます。

まだ取り組み始めたばかりですが、今のところはかなり手ごたえを感じています。ただ先々の懸念として、書類選考の目線のずれや最新情報が伝達しきれないなどの課題は発生すると思うので、この辺りは頑張っていきたいですね。

振り返りとまとめ

まとめとして、僕らは「イネーブルメント」をテーマにした会社なので、以下のような流れを強く意識しながら引継ぎを行っていました。


まず「情報文化」と書いていますが、スカウトも面談も最初はとにかくたくさんやって、解を探しにいく。そして、それをベースに見えてきた解をしっかりと型にする。最後に再現性を出すために型を広げていく。

こうした、「数をやって解を見つけ、型を作って促していく」ということを意識していました。この情報流通と高再現性の取り組みが遅れると徐々に苦しくなっていくので、早い段階で取り組めたのは良かったと思っています。

LT③ 現場のエンジニアから見た採用担当者との協働

株式会社Leaner Technologies エンジニア 土屋 貴裕さん
新卒で自動車部品メーカーに入社。その後、受託開発やBtoB/CtoCなどサービス開発を経験し現職。Leanerではプロダクト開発からエンジニア採用領域まで手広くやっている。ばりばりのプロダクト開発エンジニア。

株式会社Leaner Technologies 会社概要
メールや、電話、FAXなど、従来の見積プロセスを変革する見積DXクラウド「Leaner見積」と、多様な取引先からの購買プロセスを一元管理できる購買DXプラットフォーム「Leaner購買」という2つのプロダクトを提供するスタートアップです。


最後にLeaner Technologiesの土屋が「現場のエンジニアから見た採用担当者との協働」というテーマで発表します。

私からはエンジニアという現場からの視点で、「ソフトウェア開発における人の増やし方」、「現場目線でHRに頼りたいこと」、「現場の巻き込み方」という3つのトピックスでお話しできればと思います。

ソフトウェア開発における人の増やし方

最初のトピックスは「HRに知っておいてほしいこと」として、開発組織がどのように人を増やすのか、どうやってスケールさせていくのかを、エンジニア視点でしっかり押さえていただきたいという内容です。

そもそも自社がどんなビジネスモデルで運営していて、エンジニアはその売り上げにどう寄与しているのか。それから、どんなプロダクト開発をしていて、開発組織を大きくするときにどういう戦略をとっているのか。まずはこの辺りの大枠を知ることが大切で、言語やフレームワークなどの細かな技術情報は、必要になった時にインプットする程度でいいのではと思っています。

例えばBtoBのSaaSビジネスの場合、セールス職はそれぞれの顧客に対し独立して提案活動ができるので、比較的スケールしやすいですよね。でもエンジニアはその真逆で、1つのプロダクトを複数人で触るため、この辺りの考え方を変えなければなりません。そもそも人が増えても早くならない。早い段階でエンジニアの増加による効果の頭打ちがきてしまいます。

僕も実際にプロダクト開発をしていますが、チーム8人程度でカツカツ感が出てきてしまうんですよ。よくAmazonが「ピザ2枚ルール」という、「ピザ2枚を囲める程度のチーム人数がちょうどいい」という話を提唱しているのですが、やはりこのくらいが目安だと思います。

とはいえスケールさせなければならないという際にどうスケールさせるのかというと、基本的にはチームやプロダクトを分割してスケールに立ち向かうことになります。プロダクトの機能であれば例えば、認証(ログイン)部分とコア機能を分けたりといった分割です。

ここはHRが考えるというよりCTOやVPoEが担っている会社が多いと思いますので、この辺りが採用担当としてご自身の言葉で説明できないという方は、ぜひ自社のマネジメントレイヤーの人と会話してみていただきたいです。

それから、エンジニアの中には「人を増やしたくない」という人も割といます。過去に組織崩壊を経験したことがある人や、「少数精鋭がかっこいい」と思っている人なんかもいるんです。でも、多くのスタートアップは一定事業成長を約束して資金調達をしているので、スケールさせないというのは許されない環境にいると思うんです。

なので、拡大スピードは考慮しながらも、「僕らは人を増やすことにしっかり向き合うよ」ということを、メンバーにも伝えて認識を合わせることが大事だと思います。

チーム分割に関しては、3年ほど前に出版された、「ちいとぽ」こと『Team Topologies』という本が参考になります。あくまで一例ですが、組織設計の本なのでHRの方にもおすすめで、1回目を通しておくと勉強になると思います。

現場目線でHRに頼りたいこと

次のトピックスですが、僕はエンジニアとして現場の採用を主導していたので、その目線で「HRに頼りたいこと」という話をできればと思います。

何かというと、「フラットな視点で見る」こと。これだけです。やはり現場目線だとどうしても視野が狭くなると感じていて、そこを客観視してくれる視点が欲しいなと。

よくある事例を2つほど紹介できればと思います。まず「コストをかける優先度を間違えてしまう」パターン。

例えばスカウトメールの文面に関して、現場は当事者なので、フルカスタムされたスカウト文面に良い体験を感じてしまうんです。でも工数がかかりますし、フルカスタムしないと効果が出ないのかというと、実際はそうでもありません。どちらかというとタイミングや認知の影響の方が大きくて、「転職するぞ」となったタイミングで知っている企業からスカウトが届いたら、「とりあえず話聞いてみよう」となるわけです。

それからもう1つが、「他社の露出に踊らされてしまう」パターンです。例えば見知った媒体の主催イベントが頻繁に開催されていて、登壇企業からもスカウトがよく届くし、きっとその媒体経由でなら採用できるんじゃないか…なんて思ってしまうことが、現場目線だと陥りがちです。

ところが蓋を開けてみると、本日登壇しているIVRyさんもナレッジワークさんも当社も結局リファラルが軸になっていて、次点でエージェントや自己応募。媒体はその次なんです。採用媒体を悪く言うつもりは全くありませんが、自社として優先度を上げるべきチャネルは何かをフラットに見ずに選択すると失敗します。

このようなかたちで、現場目線だけだと視野が狭くなるケースがあるので、そこをHRの方に、一歩引いた目線から是正してもらえると助かると思っています。

現場の巻き込み方

最後に「現場の巻き込み方」の話です。これについては「全員が同じマインドセット、スキルセットを持っていると思わないこと」が非常に大事だと考えています。

やはりある程度知識や経験がある人には、それなりに自由にやってもらった方が成果が出やすいですし、経験がない人に「自由にやって」と言っても何もできるわけがないので、その人には手厚くサポートした方がいいです。要は、巻き込む際に“エンジニアさんたち”という一括りにするのではなく、“協力している各個人”という捉え方をしていただけると嬉しいです。

それからもう1つ、優先度の認知を曲げないことも大切です。エンジニアは基本的に「開発」がメインの業務です。事業成長のために開発の部分でチャレンジングな目標を抱えています。

ここにスタートアップ等でよくある「採用も含めて“全部最優先”」という思想が入って認知がねじ曲がってきてしまうと、全部が中途半端になってしまい、気付かないうちにチームが疲弊してきてしまう。なので、やはり「どこが最優先なのか」の順序を明確に決めた方がいいと思います。

加えて、得意領域で動いてもらうこともポイントだと思っています。メンバーそれぞれで、リファラルに強い人もいれば、イベントの企画が得意な人、カジュアル面談が得意な人…各個人に得意な関わり方が存在します。

やはり採用はサブ業務になるので、最小限のストレスで継続できることが重要です。そのためにも苦手領域の改善はあきらめて、「得意なことで貢献してね」と伝えて巻き込んでいくのが、成果も出やすくておすすめですよ。

まとめ

今回は、まず「開発組織をどうスケールさせていくのか」の戦略部分を押さえてほしいという話と、現場目線だと視野が狭くなってしまうので、一歩引いた視点をHRに頼りたいという話、現場の巻き込み方についてお話ししました。ありがとうございました。


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